過去一年間に産業医が実際に関与した業務別の事業所数割合

実際の産業医の職務は、

 

「健康診断結果に基づく事後措置、再発防止措置の指導」、

 

「健康相談・保健指導等の実施」

 

及び「健康診断の実施に関すること」など、

 

健康診断やそれに関連する職務など健康管理を中心として活動が行われているようです。

 

 

他方で作業環境管理などその他の業務へ産業医が関与していると答えた事業所の割合は比較的低くなっています。

 


従業員の定期健診受診率は9割以上が常識です!

産業医の気になるニュース

 

平成19年度働きざかり世代の生活習慣実態調査」について 報道発表資料平成20年6月16日福祉保健局

 

l         従業員の定期健康診断の受診率は、大規模事業所は95.0%、中規模事業所は95.4%、小規模事業所は77.0%である。

 

l         定期健康診断の結果を「受け取ったのみ」の者は75.8%、「医師、保健師、看護師等から説明を受けた」者は20.5%である。

 

l         「朝食を食べない」者は24.5%である。

 

l         1週間に1回以上運動している」者は30%、「運動していないが、今後は始めたいと思っている」者が27.4%である。

 

l         メタボリックシンドロームの意味を「知っている」者は59.1%である。定義を正しく理解していた者は25.9%である。


成人男性1/3が肥満で、40-74歳だと半分はメタボ予備軍です!

産業医の気になるニュース

報道発表資料平成20年6月30日福祉保健局 「平成18年東京都民の健康・栄養状況」について

 

 

成人男性は肥満傾向で、40歳から74歳までの半数以上がメタボリックシンドロームが強く疑われる者又は予備群であり、また、全国と比べ遅い時間に夕食を食べる者の割合が多いなどの実態が明らかになりました。

 

l         成人男性の33.7%、女性の17.8%が肥満です。平成17年の男性29.3%、女性15.1%と比較し、増加傾向です。

 

l         40歳から74歳までの男性の53.3%が、メタボリックシンドロームが強く疑われる者又は予備群です。

 

l         成人男性の29.9%、女性の17.4%が夕食時間を午後9時以降に開始しています。全国と比較し、食事時間が遅い傾向です。

 

l         野菜類の平均摂取量は316.8グラムで、平成17年の303.7グラムと比較し、摂取量が増えたものの、目標量の「350グラム以上」に比べて不足しています。中でも、20歳代女性は247.7グラムと少ない傾向でした。

 

l         運動を実行していて、十分習慣化している人は、男性が22.6%、女性が17.4%です。

 


産業医の(安全)衛生委員会への参加

衛生委員会への参加は、産業医にとって「義務」ではありません

 

しかし、企業の企業内産業保健サービスをちゃんとやるにあたっては産業医の参加は不可欠と思えます。

 

 

「産業医の衛生委員会への参加の現状は27.2%」

 

からは、いかに名ばかりの産業医(場合によっては名義貸しの産業医)が多いのかと推測してしまいます。 (あくまで個人的見解です。)

 

 

「産業医の衛生委員会(安全衛生委員会)への参加」を

 

事業所規模別にみると、

 

  1,000人以上の事業所は86.1%、

 

  500~999人の事業所は65.0%、

 

  300~499人の事業所は51.9%、

 

  100~299人の事業所は24.1%、

 

  50~99人の事業所は24.4%に止まっています。

 

 

産業医の常勤・非常勤でみると、

 

産業医を常勤で選任している事業所においてはは、64.4%となっている一方、

 

非常勤で選任している事業所においては、26.4%に止まっています。


産業医の職場巡視

毎月最低1回の職場巡視は、産業医の義務とされています。

 

 

2002年の財団法人産業医学振興財団「産業医活動に関する調査研究報告書」によると、

 

職場巡視の程度が「要請がなくても月に1回以上」である産業医の割合は50.0%であり、

専属産業医は8割を超えた一方、嘱託産業医は4割程度だそうです。

 

 

いわゆる「工場的な作業場」では毎月の職場巡視の必要性は高いと思います。

このことは、容易に理解できます。

 

しかし、はたして都心のオフィスビルで、デスクやPCしかないところで、

 

毎月の職場巡視は意味があるのでしょうか?

 

「工場的な作業場」と同じ視点しかない産業医とっては、

 

答えは、「No!意味がない。時間のムダ!」でしょう。

 

 

このような視点でだけ考えれば、必ずしも毎月の職場巡視でなくてもいいかもしれません。

 

 

床の電気配線が転びやすそうでないか、照明・換気は充分かなどの環境管理、付帯設備や安全・防火管理に問題はないか云々は、担当者にお任せして、その報告をチェックする方法でもいいような気もします。

 

しかし、毎月最低1回の職場巡視は、産業医の義務です。

 

やる必要があります。

 

やらなければ、違反です。

 

やるのならば、そこに何か意義を見出して、前向きな気持ちで職場巡視をしたいものですね。

 

その秘訣については、管理人にお問い合わせ下さい。


産業医のメンタルヘルスに関する相談

2005年の厚生労働省「労働安全衛生基本調査」によると、

 

過去1年間に産業医がメンタルヘルスに関する相談に関与した割合については全体で18.2%となっています。

 

産業医の訪問時間の1/5がメンタルヘルス相談にあたっているということですね。

 

 

事業所規模別にみると、

 

  1,000人以上の事業所は79.4%、

 

  500~999人の事業所は63.8%、

 

  300~499人の事業所は37.3%、

 

  100~299人の事業所は16.7%、

 

  50~99人の事業所は14.0%   となっています。

 

 

事業所規模が大きいほど、メンタルヘルス相談に割かれる時間が多く、小さいほど、メンタルヘルス相談が少ないというようにもとらえられます。

 

 

大きい会社の方が、メンタルストレスが深刻なのか?

 

 

そんなことはないと思います。

 

単に、小さい事業所では、

 

産業医を選任しているところが少ない。

 

また、産業医の勤務時間の関係で、そこまで手が回らないなどが理由だと思います。


産業医の選任義務

産業医とは、

 

事業場において労働者が健康で快適な作業環境のもとで仕事が行えるよう、衛生管理者とともに職場環境管理を行い、専門的立場から指導・助言を行う医師

 

をいいます。

 

 

 

産業医は産業医学の実践者として、産業保健の理念や労働衛生に関する専門的知識に精通労働者の健康障害を予防するのみならず、心身の健康を保持増進することを目指した活動を遂行する任務があります。

 

 

 

産業医を選任することで、

 

         労働者の健康管理に役立ちます。

 

         衛生教育などを通じ職場の健康意識が向上します。

 

         職場における作業環境の管理などについて助言が受けられます。

 

         健康で活力ある職場作りに大きく役立ちます。

 

         (企業のリスクマネジメントについての意識が変わります。)

 

 

 

常時50名以上の労働者が働く事業場では、産業医を選任することが義務づけられています。

 

常時使用する労働者の数が3,000人を超える事業場にあっては、2人以上選任しなければならないこととなっていいます。

 

また、常時1,000人以上の労働者を使用する事業場、又は有害業務に常時500人以上の労働者を従事させる事業場にあっては、専属の産業医を選任しなければならないことを定めています。


産業医と町のお医者さんの違い

町のお医者さんは、病院や診療所で働きます。

産業医は、会社や工場で働きます。

 

 

町のお医者さんは、病院(診療所)にくる訪問者を診ます。その多くは病気を持った人です。

産業医は、会社の労働者(従業員)を診ます。その多くは健康な人(健常人)です。

 

 

町のお医者さんも産業医も、病気の予防に取り込みます。

 

町のお医者さんはさらに、病気の診断と治療を中心に医療を行います。

産業医は一方、会社のもつ従業員への健康および安全配慮義務に関して、会社のお手伝いをします。(風邪でも薬は処方しません。)

 

 

お医者さん

産業医

場所

診療所、病院

企業、会社、工場

対象

訪問者≒病人

労働者≒健常人

仕事の内容

病気の予防

病気の予防

 

診断と治療

会社のもつ、従業員への健康および安全配慮義務に関して、会社のお手伝いをする。

(風邪でも薬は処方しません。)


専属産業医と専任産業医の違い

労働安全衛生規則は、

 

常時1,000人以上(有害業務については、常時500人以上)の労働者を従事させている事業場については、専属の産業医の選任

 

を義務づけています。

 

 

労働安全衛生規則においては、「専属」と「専任」は異なる概念です。

 

専属」とは、当該事業場のみに属している者を指します。

 

「専任」とは、産業医が産業医の職務のみを行っていることです。

 

 

したがって、

 

専属産業医が、産業医以外の職務に従事しても、法令に反するものではありません

 

 

社内クリニック、工場内診療所などで、専属産業医が行う労働者に対する診療は、産業医の本来の職務の妨げにならない範囲かつ産業医活動と診療行為を明確に区分した上で実施することが望まれます。

 

社内クリニックや工場内診療所で、怪我や病気の人(多くは従業員)を診るとき、その医師は、産業医としてではなく、「医師」として患者さんを診ます。

 


歴史的にみる「産業医」

事業場における医師の選任については、労働安全衛生法の制定以前から、

 

工場法に基づく「工場医」の選任と、労働基準法に基づく医師である衛生管理者

 

の選任が定められていました。

 

 

その後、1972年の労働安全衛生法の制定時に、医師の専門的立場を明確にするため、その呼称を「産業医」と定めました。

 

産業医は労働者の健康管理等に当たるとともに、事業者または総括安全衛生管理者に対し指導助言する等専門家として活動するものとされました。

 

 

その後、脳・心臓疾患などにつながる所見を有する労働者の増加、仕事や職場生活で悩みやストレス等を感じる労働者の増加などを背景として、

 

1996年に、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について一定の要件を備えた者でなければならないとする等の法改正が行われました。

 

 

そして、この年より、産業医の資格というものが始まりました。

 

日本医師会認定産業医という資格を持っている人間が産業医をできます。

 

2006年8月現在、産業医の有資格者数は、合計で約7万人超となっています。

 

 

一方、現行法令に基づき産業医を選任する義務のある50人以上の規模の事業所数は全国で約14万事業所となっています(総務省「事業所・企業統計調査2004年」)。