電通事件判決の意義と影響

2011-04-13
いつもありがとうございます。

産業医の武神です。


今回は

【電通事件判決の意義と影響】

という内容に関するお話しをさせて頂きます。


あなたの会社の労働安全衛生管理・産業医活動のヒントになれば幸いです。




【過労死】と【安全配慮義務違反】

会社のリスクマネジメントとして、避けることのできない問題です。

実際に、日本でこのことが

企業側のリスクマネジメントとして

認識されだしたきっかけが、

有名な【電通事件】です。



今回はこのケースを紹介させて頂きたいと思います。



【事実経過】

平成2年4月
O君は大学卒業後、電通に入社

6月17日
ラジオ局ラジオ推進部に配属(上司A部長、直属上司B班長
日中はうち合わせ等に忙殺され19時頃夕食、
その後企画書の起案や資料作りの毎日


8月20日
A部長から「一定の時間内に仕事を仕上げるように」という助言有り。


11月末日頃
両親が心配し、休むよう進めたが、
有給休暇はとり難いと返事。


平成3年3月
A部長からB班長に「社内で徹夜している」と指摘。
B班長から「帰宅してきちんと睡眠を取り、
それで業務が終わらないのであれば、
翌朝早く出勤して行うように」と指摘。



7月頃  
B班長の同行、アドバイスを離れ一人で業務にあたるようになる。
帰宅しない日が増え、
帰宅しても翌日の午前6時30分から7時頃で、
午前8時頃には、再び自宅を出る状況となる。


8月
B班長に対し
「自信がない、自分で何を話しているのか分からない、眠れない」
等と発言。


8月23日
仕事のため長野県に出張、
その際B班長は言動に異常があることに気づいた。


8月27日
出張先から午前6時頃帰宅。
午前9時ごろ職場に体調が悪いので休むと電話。
午前10時頃自宅の風呂場で自殺しているのを発見される。


電通入社後1年5ヶ月弱で過重労働によるうつ病で自殺し、帰らぬ人となる。




この判決の【意義】と【影響】について、

独断と偏見によるdrtakegami.com的に以下3点を挙げさせて頂きます。


1.過労死自殺に企業の損害賠償責任を初めて認定した画期的な判決

過労死自殺と業務との因果関係を認め、企業に過失・責任(安全配慮義務、健康配慮義務違反)があることを最高裁判所が初めて認定しました。


2.過労死自殺の労災認定行政への影響

電通事件を契機として、厚生労働省も過労死自殺の労災認定基準を定め、労災申請件数、労災認定件数が急激に増加するようなりました。


3.自殺者本人の過失を否認(過失相殺無し)

第2審の高裁では、3割の過失相殺を認めましたが、最高裁では、労働者の精神状態には差がある(うつ病になりやすい性格もあれば、そうでない場合もある)が、企業は多様な人材を採用しており、その個人差をもって、過失相殺は出来ないと判断しました。



ちなみに、損害賠償額は、当初

【1億2600万円】でしたが、最終的には、遅延損害金を含めると

【1億6857万】になったそうです。



———————
【労働契約法第5条】
「使用者は、労働契約により、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することが出来るよう、必要な配慮をするものとする。
———————


企業と労働者が、労働契約を締結した場合、

企業は労働基準法、労働安全衛生法、労働契約法等により、

労働者の安全及び健康を守るため安全(健康)配慮義務を負うことになります。




あなたの会社は、安全配慮義務へ配慮をしていますか??

あなたの会社の産業医は、ちゃんとそこらへんを指導してくれていますか?

労働監督基準署が来る前に、ぜひ、一度よく考えてみましょう。



以上、

あなたの会社の労働安全衛生管理・産業医活動のヒントになれば幸いです。




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特に、メルマガをここまで読んで頂いている読者様は、

かなりの、勉強家だと思います。


だからこそ、

そこまで、一緒に考えてくれる産業医を

ぜひ、見つけて下さい。



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