エボラ出血熱について、産業医の立場からのコメント

【エボラ出血熱について、産業医のコメント】

 日本ではそれほど心配する段階ではありませんが、NEJM(とても権威のある医学雑誌)に最新の記事が載ったので、シェアします。
 ポイントは2つ。
– The global disparities in heath care resources contributing to the expansion of the outbreak (世界の医療格差が流行の原因でもある)

– Chances that the regional threat of Ebola (West Africa) to establish itself in high-resource countries (“ developed countries”) remains extremely small despite global air transit/travel. (先進国でのエボラ出血熱の拡散の可能性は、国をまたいで移動する人が多い割には極めて低い)

www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMp1409494

 

【エボラ出血熱について、厚生労働省の情報】

【エボラ出血熱に関する国内対応について】
 西アフリカのギニア、リベリア、シエラレオネにおいて、引き続きエボラ出血熱の患者が発生しています。

 日本国内の空港等では、ポスターやリーフレットによる注意喚起に加え、上記3か国及びナイジェリアからの帰国者・入国者に対して検疫ブースに立ち寄るよう、積極的に呼びかけ、問診や、必要に応じて健康監視を実施することとしています。
 流行地域からの帰国者・入国者が発熱等の体調不良を訴え医療機関を受診した際は、行動歴・エボラ出血熱患者との接触歴等を聞き取り、エボラ出血熱への感染が疑われる場合、ただちに最寄りの保健所へ連絡下さいますようお願いいたします。

<エボラ出血熱について>
www.mhlw.go.jp/・・・/kekkaku-kansenshou19/ebola.html

<厚生労働省検疫所(FORTH)ホームページ>
www.forth.go.jp/

【エボラ出血熱について、WHOの倫理会合の結果について

(2014年8月12日)
 WHOは、エボラ出血熱の実験的治療に関する倫理的会合を開催しまた。
 その結果、今般の西アフリカにおける流行状況においては、一定の条件が満たされる場合、有用性や副作用が不明な未承認薬の使用も、倫理上、許容されるとの合意に達しました。
 WHOは今後、実際に使用する場合の具体的な基準等について、さらに検討を行う予定としています。

<WHOの声明(英語)>
www.who.int/・・・/2014/ebola-ethical-review-summary/en/

【航空機での旅行でエボラ出血熱に感染するリスクについて】(2014年8月14日)
 WHOは、航空機での旅行でエボラ出血熱に感染するリスクについて、エボラウイルスは空気感染をするものではなく、症状が出ている患者の体液に直接接触することによってのみ伝播するものであり、搭乗者や乗務員が患者の体液と直接接触する可能性は低いことから、感染するリスクは低いとの声明を出しました。

<WHOの声明(英語)>
www.who.int/media・・・/news/notes/2014/ebola-travel/en/


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