復職後の社員への対応について、上司からの質問への答え

このブログをお読みいただき、どうもありがとうございます。
産業医の武神です。

今日は、
【復職後の社員への対応について、上司からの質問への答え】
という話をさせていただきます。

毎週、数多くのご質問や復職判定の依頼等を頂いております。
今年も、50人以上の復職に携わらせていただきました。
この分野で多いご質問は、つきつめれば、以下にまとめられます。


【復職後の上司には、病気のことを話していいか】
開示したいのならば、産業医または人事から、まずは本人に同意を取るべきでしょう。
Yesならば、メンタルの病気であったことを伝えてもOK。
Noならば、病欠だった以上は伝えられません。
(Noでも、たいていは、上司は心か体かはわかっていますので、大丈夫です。)

上司以外の人については、「病欠だった。会社の規則でそれ以上は聞くな。」が標準的な対応かと思います。
(これもまた、たいていは、現場は、心か体かは理解していますので、大丈夫です。)


【復職後の上司からのフォローアップ体制について】
復職後のフォローですが、上司または人事は、1-2週に1回は本人とミーティングをするべきかと思います。
また、クライエント企業の場合は、フォローのために産業医が面談にお伺いさせていただきます。


【復職後、○○の業務はさせても大丈夫ですか?】
産業医面談の結果、会社が復職にOKのときには、復職日前に本人と面談を設けるべきです。
そこで、○○(社内業務、社外業務、外出、接遇・案内対応等)の中で、
・最初からは自信の無いもの、やりたくないもの、NG、苦手業務はありますか?
・これを最初からやれるのであれば嬉しいというものはありますか?
と、ぜひ、復職者にに聞くことをおすすめします。
もちろん、全てが復職者の希望にはならないことはお伝えしておくべきですよね。

そして、毎週のフォローアップ面談の時に、それぞれをどう感じたか確認して下さい。
空中ブランコは、飛ばない限り、飛べるようになりません。大切なのは、安全ネットを引いておくことです。
復職後の業務も、同じように、とりあえず、やってもらって、しっかりフォローするしかないと思います。


【復職後の社員への禁句は?】
「結局その言葉を言って、満足・納得するのは誰ですか?」
を考えるに尽きます。
言った人(上司・人事)だけが満足する言葉はNGでしょう。

 

上司からのメンタル相談:メンタル休職者の仕事をカバーしてくれている同僚達には、どう説明すればいいでしょうか? (産業医 武神の動画 014)

以上、あなたの心と体の健康管理と自己成長と、あなたの会社の安全衛生管理にも、ご活用いただけると幸いです。コメント、ご質問等、お待ちしております。http://bit.ly/jw17lT

全てしっかり、読ませていただいております。ご質問には、真剣にお答えさせていただきます。

復職判定で一番多い質問とは?

このブログをお読みいただき、どうもありがとうございます。
産業医の武神です。

今日は、
【復職判定で一番多い質問とは?】
という話をさせていただきます。


毎週、数多くのご質問や復職判定の依頼等を頂いております。
今年も、50人以上の復職に携わらせていただきました。
この分野で一番多いご質問は、つきつめれば、以下にまとめられます。

「このような状態で、復職できるのでしょうか?」

もちろん、この文章の前には、
「1日数時間なら戻れると言っています」とか、
「違う職場なら戻れると言っています」とか、
「前の職場以外と言っています」
などの言葉がついています。


【以下、私の回答の一例です】
復職の可否は、「本人の改善具合」も大切ですが、「会社がどのレベルまでを求めているか」がとても大きい因子だと思います。

例えば、復職時の勤務時間にしても、
就業時間(8時間など)を勤務できる状態(→8時間の図書館通いなどを生活記録票などで確認する?)
就業時間(8時間など)を勤務できる状態の人を、6時間勤務2週間から
6時間勤務できればOK(→いつから8時間にするの?できないときは?)
など、様々です。

復職する部署については、
厚生労働省は、「基本的に同じ部署」というスタンスです。
一方、会社の判断がある場合は、異なる部署でも結構です。
「同じ部署には戻れないが、違う部署なら戻れる」というのは、個人的には基本NGです。

上記は、だいたい復職面談前に会社側に確認させていただいております。
もちろん、「とにかく復職させたいので、本人ができそうなプランをたてて欲しい」などのリクエストもありです。


前の職場以外なら復職したいという人の場合、
前の職場の人達からまだまだ逃げたいと思っているように感じます。
結局、会社から遠ざかった分回復したが、本人の内面での変化が無いように感じてしまいます。この変化なくしては、再休職率が高いと思います。ここら辺をしっかり、確認させていただきます。
(本来であれば、主治医やカウンセリングで対処しておいてくれるべき領域です。)


以上、あなたの心と体の健康管理と自己成長と、あなたの会社の安全衛生管理にも、ご活用いただけると幸いです。
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元社員がうつになり退職。解決金4000万!

ここまで(訴訟と解決金)くるケースは少ないですが、上司の叱咤・叱責、ときには激励が相手を余計に弱めることになり、メンタル不全を発症し、パワハラと労災認定を求められるくらいまでは、どこの会社にでもある風景ですね。

 

——–パワハラ訴訟和解、住友生命側が解決金4千万円——–

 上司のパワハラでうつ病になり、退職を余儀なくされたとして、大阪の50代の女性が住友生命保険(大阪市)と元上司を相手取り、計約6300万円の賠償を求めた訴訟が大阪地裁(阪本勝裁判長)で和解した。元上司が女性への行き過ぎた言動を認めて謝罪し、住友生命側が解決金4000万円を払う内容とみられる。

 訴えによると、大阪府内の出張所長だった女性は2006年ごろから、保険契約の成績が不十分だとして、朝礼で男性上司から「所長のせい」「組織を潰すんか」などと叱責された。

 また、女性が獲得した契約を他の社員の成績として処理するよう求められた。こうした営業成績の振り分けは保険業法で禁止されていることもあり、女性が拒むと、この上司から「あほちゃうか」「所長を降りろ」と暴言を吐かれたという。

 女性はうつ病になり、07年7月に休職した。その後に復職したが、体調は戻らず、09年6月に会社を辞めた。

 女性の申請を受け、国の労働保険審査会は10年6月、「長時間の上司の感情的な叱責は、指導の範囲を超えている」として労災と認定。女性は翌年6月、慰謝料や退職による逸失利益を求め提訴した。

 住友生命側は訴訟で「成績の振り分けを強要したことはない。上司は女性を指導したが、奮起を期待したもので、業務の範囲内だ。嫌がらせやいじめはない」などと反論していた。

 女性の代理人と住友生命は取材に「何も話せない」としている。 mainichi.jp/select/news/20131211k0000m040152000c.html

労働安全衛生法には書いていない、リスクマネジメント的健康診断結果の取扱説明書

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今日は、
【労働安全衛生法には書いていない、リスクマネジメント的健康診断結果の取扱説明書】
という話をさせていただきます。

“実は、健康診断を実施する医療機関は、就業判定をする義務はありません。就業判定は、本来は会社が自分たちで行わなければなりません。そして、そこに統一基準はなく、会社独自で結構なのです。

その判定基準は緩くてもきつくても、うまくいきません。会社の安全配慮義務と、従業員の健康と、両方にとってのベストな基準が望まれます。

この動画では、産業医武神がすすめる3つの本当に使える基準を説明しています。 労働安全衛生法には書いていない、本当に役立つ健康診断結果の取り扱い方3点について知りたい方は、ぜひご参照下さい。

以上、あなたの心と体の健康管理と自己成長と、あなたの会社の安全衛生管理にも、ご活用いただけると幸いです。

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精神疾患の国際的診断基準、米国精神医学会DSM-5の改訂について

こんにちは。産業医の武神です。
今日の動画配信は、
精神疾患の国際的診断基準、米国精神医学会DSM-5の改訂について
という内容です。


youtu.be/0fM2k6Ms7Ew
 2013年5月、19年ぶりに精神疾患の国際的診断基準である米国精神医学会が改訂されDSM-5が発表されました。特記すべきポイントとして、精神疾患の分類が約350から約500種類へ増えたこと、うつ病の原因に「死別」が追加されたことなどがあります。実際の病気がみつかり薬ができるのか、薬が先で病気ができるのか、色々なことを考えさせられますが、今後、精神疾患が増加するということだけは間違いなく言えそうです。


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健診結果の提出と、メンタルヘルス検診義務化について

こんにちは。産業医の武神です。
今日の動画配信は、
産業医 武神 – 健診結果の提出と、メンタルヘルス検診義務化について (002)
という内容です。

youtu.be/-31Sa4jb5-s
音声が聞きづらく申し訳ありません。イヤホンつかって最大にしていただけますと聞こえます。
次回から、音声が大きくなりますので、お許しください。

定期健康診断とがん検診は違います。両者とも結果の”すべて”を会社に提出する必要はありません。
メンタルヘルス検診義務化、今年も見送られました。義務化になったとしても、実は会社がやるべき事はそんなに多くありません。ご安心ください。



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