心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書

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これを毎年労基署に提出することになりました。
改正労働安全衛生法に基づく「ストレスチェック制度」の具体的な運用方法を定めた省令、告示、指針を公表します
www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000082587.html

厚生労働省は、本日、平成26年6月25日に公布された労働安全衛生法の一部を改正する法律により、新たに設けられた「ストレスチェック制度」※の具体的な内容や運用方法を定めた省令(労働安全衛生規則の一部改正)を公布するとともに、告示、指針(心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針)を定めましたので、公表します。

 ※ ストレスチェック制度とは、労働者に対して行う心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)や、検査結果に基づく医師による面接指導の実施などを事業者に義務付ける制度(従業員数50人未満の事業場は制度の施行後、当分の間努力義務)。平成27年12月1日から施行。  今後、厚生労働省では、平成27年12月1日の「ストレスチェック制度」の施行に向けて、周知に取り組んでいきます。

【省令、告示、指針のポイント】
<省令>
 ○ ストレスチェックの実施頻度、検査すべき3つの領域、ストレスチェックの実施者となれる者、結果の記録の作成・保存方法、一定規模の集団ごとの集計・分析、ストレスチェック結果に基づく医師による面接指導の実施方法、労働基準監督署への実施状況に関する定期報告などについて定めています。
<告示>
 ○ ストレスチェックの実施者となれる者のうち、看護師、精神保健福祉士が修了すべき厚生労働大臣が定める研修の科目、時間を定めています。
<指針>
 ○ 衛生委員会の役割、ストレスチェックに用いる調査票、高ストレス者の選定方法、結果の通知方法と通知後の対応、面接指導結果に基づく就業上の措置に関する留意事項、集団ごとの集計・分析結果の活用方法、労働者に対する不利益取扱いの防止、労働者の健康情報の保護などについて定めています。

ストレスチェック制度に関する省令(労働安全衛生規則の一部改正)のポイント
1 省令の内容
(1) 産業医の職務
 ○ 産業医の職務に、「ストレスチェックの実施」、「ストレスチェックの結果に基づく面接指導の実施」、「面接指導の結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること」を追加。
(2) 検査の実施などに係る規定の整備
 ○ 事業者は、常時使用する労働者に対して、1 職場におけるストレスの原因に関する項目、2 ストレスによる心身の自覚症状に関する項目、3 職場における他の労働者による支援に関する項目について、毎年1回定期的に検査を行わなければならない。
 ○ 検査の実施者は、医師または保健師のほか、厚生労働大臣が定める一定の研修を修了した看護師または精神保健福祉士とする。ただし、検査を受ける労働者について、解雇などの直接的な人事権を持つ監督者は、検査の実施の事務に従事してはならない。
 ○ 事業者は、労働者の同意を得て、検査の結果を把握した場合、この結果の記録を作成し、5年間保存しなければならない。それ以外の場合は、事業者は、検査を行った実施者による検査結果の記録の作成、検査の実施の事務に従事した者によるこの記録の保存が適切に行われるよう、必要な措置を講じなければならない。
 ○ 検査結果は、検査の実施者から、遅滞なく労働者に通知しなければならない。
 ○ 検査の実施者が、検査結果を事業者に提供することについて、労働者から同意を取得する場合は、書面または電磁的記録によるものでなければならない。
(3) 検査結果の集団ごとの分析などに係る規定の整備
 ○ 事業者は、実施者に、検査の結果を一定規模の集団ごとに集計させ、その結果について分析させるよう努めるとともに、この分析結果を勘案し、必要と認められる場合は、その集団の労働者の実情を考慮して、この集団の労働者の心理的な負担を軽減するため、適切な措置を講ずるよう努めなければならない。
(4) 検査結果に基づく面接指導の実施などに係る規定の整備
 ○ 検査結果に基づく面接指導の対象となる労働者の要件は、「検査の結果、ストレスの程度が高い者」で、「検査を行った実施者が面接指導の実施が必要と認めた場合」とする。
 ○ 労働者が検査結果の通知を受けた後、面接指導の申し出を遅滞なく行うとともに、事業者は、労働者から申し出があった場合は、遅滞なく面接指導を実施しなければならない。また、面接指導の実施者は、面接指導の対象となる要件に該当する労働者に対して、面接指導の申し出を行うよう勧奨することができる。
 ○ 医師は、面接指導を行うに当たっては、この労働者の勤務状況や心理的な負担の状況などを確認しなければならない。
 ○ 事業者は、面接指導の結果の記録を作成し、これを5年間保存しなければならない。
 ○ 面接指導の結果に基づく医師からの意見聴取は、面接指導が行われた後、遅滞なく行わなければならない。
(5) その他の事項
 ○ 常時50人以上の労働者を使用する事業者は、検査、面接指導の実施状況などについて、毎年1回定期的に、所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。
2  施行日
  平成 27 年 12 月1日

ストレスチェックの実施者に関し厚生労働大臣が定める研修に関する告示のポイント
1 告示の内容
○ ストレスチェックの実施者のうち、看護師または精神保健福祉士について、労働安全衛生規則第52 条の10第1項第3号の厚生労働大臣が定める研修は、次の各号に定めるところにより行われる学科研修(これに相当する研修で、平成27年12月1日前に開始されたものを含む)とする。
    一 次のイからハまでに掲げる科目について、それぞれイからハまでに定める時間以上行われるものであること。
       イ 労働者の健康管理 2時間
       ロ 事業場におけるメンタルヘルス対策 1.5時間
       ハ 事業場における労働者の健康保持の増進を図るための労働者個人、労働者の集団に対する支援の方法 1.5時間
    二 前号の研修を適切に行うために必要な能力を有する講師により行われるものであること。
    三 前二号に定めるもののほか、研修の実施について必要な事項は、厚生労働省労働基準局長の定めるところによるものであること。
2  適用日
平成 27 年 12 月1日

心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針のポイント
1 指針の内容
(1) ストレスチェック制度の基本的な考え方
 ○ この制度は、労働者のメンタルヘルス不調の未然防止(一次予防)が目的で、事業場におけるメンタルヘルスケアの総合的な取組の中に位置付けることが望ましい。
(2) 衛生委員会などにおける調査・審議
 ○ ストレスチェック制度の実施に当たっては、その実施体制・実施方法、不利益取扱いの防止などの事項を、総括安全衛生管理者、衛生管理者、産業医などで構成される衛生委員会などで調査・審議し、その結果を踏まえて規程を定めなければならない。
(3) ストレスチェックの実施方法など
 ○ ストレスチェックに用いる調査票は、事業者の判断により選択することができるものとするが、「職業性ストレス簡易調査票」(57項目)を用いることが望ましい。
 ○ 心理的な負担による心身の自覚症状に関する項目の評価点数の合計が高い者などを高ストレス者として選定しなければならない。  ○ 医師による面接指導が必要とされた者に対して、実施者が申し出の勧奨を行うとともに、結果の通知を受けた労働者が相談しやすい環境を作るため、保健師、看護師または心理職が相談対応を行う体制を整備することが望ましい。
(4) 面接指導の実施方法など
 ○ 面接指導の結果に基づく就業上の措置を決定する場合には、その労働者の了解が得られるよう努めるとともに、不利益取扱いにならないように留意しなければならない。
(5) 集団ごとの集計・分析の実施方法など
 ○ 分析結果に基づく措置は、管理監督者による日常の職場管理、労働者の意見聴取、産業医などの職場巡視などで得られた情報も勘案し、勤務形態または職場組織の見直しなどの観点から講ずることが望ましい。
(6) 労働者に対する不利益な取扱いの防止
 ○ ストレスチェックを受けないこと、結果の提供に同意しないこと、または面接指導の申し出を行わないことを理由とした不利益取扱いを行ってはならない。
 ○ 医師の意見を勘案し、必要と認められる範囲内となっていないものなど、法令上求められる要件を満たさない不利益な取扱いを行ってはならない。
 ○ 面接指導の結果を理由とした、解雇などの不利益な取扱いを行ってはならない。
(7) 労働者の健康情報の保護
 ○ ストレスチェックの実施前または実施時に、事業者への結果提供に関する労働者の同意を取得してはならないとし、結果通知後に個別に同意を取得しなければならない。
 ○ 集団ごとの集計・分析の単位が10人を下回る場合には、全ての労働者の同意を取得しない限り、事業者に結果を提供してはならない。
(8) その他の留意事項
 ○ この制度においては、産業医が中心的役割を担うことが望ましい。
 ○ ストレスチェック結果の集団ごとの集計・分析は、派遣先事業者が、派遣労働者も含めて実施することが望ましい。
2  適用日
平成 27 年 12 月1日


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