産業医からの質問:
あなたの会社には派遣社員がいますか?
派遣社員に関係する事項を規定している「労働者派遣法」という法律では、派遣会社(派遣元)に対して、派遣社員の一般定期健康診断を実施することを義務づけています。
ただし、有害業務に派遣社員をつかせている場合は、派遣社員の派遣を受けている会社(派遣先)の経営者に対して特殊健康診断実施が義務づけられています(労働者派遣法45条3項)。
産業医からの質問:
あなたの会社には派遣社員がいますか?
派遣社員に関係する事項を規定している「労働者派遣法」という法律では、派遣会社(派遣元)に対して、派遣社員の一般定期健康診断を実施することを義務づけています。
ただし、有害業務に派遣社員をつかせている場合は、派遣社員の派遣を受けている会社(派遣先)の経営者に対して特殊健康診断実施が義務づけられています(労働者派遣法45条3項)。
注意!!
派遣社員の特殊健康診断を実施しない場合は、処罰されることがあります。
派遣会社に派遣社員の一般定期健康診断を実施しているか確認してください。
産業医からの質問:
あなたの会社は、健康診断で異常の所見があった従業員について、健康を保持するために必要な措置について、医師から意見を聴いていますか?
労働安全衛生法は、経営者に対して、健康診断で異常の所見があった従業員の健康保持のために必要な措置(就業上の配慮事項など)について医師から意見を聴取することを義務づけています(労働安全衛生法66条の4)。
従業員の健康を保持するためには、異常のあった健康診断結果を専門家である医師に見せて、どのような措置が必要なのか意見を述べてもらい、その意見を改善措置に反映することが大切です。
具体的な意見聴取の方法について
① 健康診断を近くの診療所などで実施した場合は、その診療所などの医師に、結果を見てもらい、意見を聴きましょう。
この場合、できれば産業医に見ていただいた方がよいでしょう。
② 健康診断機関で受診させた場合は、近くの診療所などの医師(できれば産業医)から意見を聴くか、もよりの地域センターの窓口相談を利用して医師から意見を聴いてください。
また、地域センターでは、個別訪問を行っていますので、必要に応じて地域センターと相談してみてください。
③ 健康診断機関に産業医がいる場合は、その産業医から意見を聴いてもかまいません。
④ 医師への意見聴取は、健康診断実施日から3か月以内に実施しなければなりません。
また、医師の意見は、定められた様式である「健康診断個人票」に記入してもらわなければなりません。
様式の内容などについては、医師に相談するか、もよりの地域センターまたは推進センターへお問い合わせください。
小規模企業にとってのベストな方法は、
近くの地域センターまたは推進センターを活用する!
がキーワードです。
マンパワーが限られている中、現在の従業員に、新たな分野の新たな仕事を、任せる前に、まず一度、専門家にご相談下さい。
産業医からの質問:
あなたの会社は、健康診断で異常の所見があった者について、聴取した医師の意見を踏まえて、その従業員に対する就業上の措置や、作業環境の改善を実施していますか?
労働安全衛生法は、経営者に対して、健康診断で異常の所見があった従業員について、医師などから聴取した意見を勘案して就業上の措置や作業環境の改善を実施することを義務づけています(労働安全衛生法66条の5)。
なんらかの異常な所見のある従業員の健康を保持するためには、就業場所を変更したり、作業そのものを変更したり、設備などを改善したりする必要がある場合があります。
医師などの意見を踏まえて、適切な措置をとりましょう。
具体的な措置の方法について
① 就業上の措置
異常の所見のあった従業員の健康を保持するためには、その従業員の実情に応じて、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業回数の減少などの措置が必要な場合があります。
医師の意見を踏まえて、適切な措置を講じましょう。
② 作業環境の改善
異常の所見のあった従業員の健康を保持するためには、作業環境測定を実施し、その結果に基づき、必要な場合は、設備の改修や、防音装置などの新たな設備の設置を行う必要があります。
具体的な設備などの改善の方法については、推進センターか、労働衛生コンサルタントに相談してください。
産業医からの質問:
あなたの会社は、労働衛生に関する事項について、従業員から意見を聴くための機会を設けていますか?
労働安全衛生法令は、経営者に対して、安全または衛生(従業員の健康の保持・増進)に関する事項について従業員の意見を聴く機会を設けることを義務づけています(労働安全衛生規則23条の2)。
従業員の健康の保持・増進を効果的に進めるためには、従業員の参加を求め、その理解と協力を得ることが重要です。
具体的な意見聴取の方法について
①従業員の意見を聴取するための機会としては、
安全衛生の委員会、
職場の懇談会、従
業員の常会などがあります。
形にはとらわれず、従業員の意見をできるだけ広く集められるように努力してください。
②時期としては、
従業員全員が集まりやすい適切な時期に実施してください。
意見を聴取する内容としては、
作業環境の改善、
点検方法、
作業方法、
衛生教育の計画、
健康診断とその事後措置など、
従業員の健康の保持・増進に関わる事項です。
産業医からの質問:
あなたの会社は、選任している産業医や保健師に、健康診断結果に異常な所見がある従業員に対して、保健指導を行わせていますか?
労働安全衛生法は、経営者に対して、健康診断の結果に異常な所見があるなど特に健康の保持に努める必要がある従業員を対象とした、医師又は保健師による保健指導の実施に努めることを義務づけています(労働安全衛生法66条の7)。
保健指導は、労働者の自主的な健康管理を促すのに有効であり、生活習慣病などを防止するために必要な従業員の生活習慣の改善などに効果的です。
産業医を選任している場合は、ぜひ保健指導を実施してもらいましょう。
具体的な保健指導の実施方法について
小規模企業にとってのベストな方法は、
近くの地域センターまたは推進センターを活用する!
がキーワードです。
マンパワーが限られている中、現在の従業員に、新たな分野の新たな仕事を、任せる前に、まず一度、専門家にご相談下さい。
① 保健指導は、産業医を選任している場合は産業医に実施してもらいましょう。
②産業医を選任していない場合は、もよりの地域センターの産業医による窓口相談、訪問指導を利用して、保健指導を実施してください。
地域センターに登録されている、産業保健に詳しい保健師に保健指導を実施してもらっても結構です。
③保健指導の実施方法は、産業医などに相談してください。方法としては、面談による個別指導、文書による指導があります。
④ 保健指導が必要な従業員の選定は、健康診断結果を産業医に示して判断してもらってください。
⑤ 保健指導の内容は産業医などに相談することになりますが、生活習慣の指導、健康管理の情報提供、再検査受診の勧奨、治療の勧奨などがあります。