産業医も悩む、職場における心の健康(メンタルヘルス)対策の進め方

このセッションは、働く人の心の健康を支援するために、メンタルヘルスケア対策への助言、相談機関の利用促進により、職場におけるメンタルヘルスケアの向上を目的としています。

 

職場における働く人の心の健康対策への取組方法がわからないという企業のみなさま、あなたの会社のメンタルヘルス対策、産業医活動のヒントになれば幸いです。

 

労働者健康福祉機構メンタルヘルスケア 図4

産業医も気になる過重労働対策①:医師による面接指導制度の認知状況、実施状況

長時間労働者に対する医師による面接指導制度、

いわゆる過重労働対策を知っている事業所の割合は45.6%でした。

 

産業医.com管理人の正直な感想は、「えっ!」という驚きです。過重労働対策はもっと認知されているものだと思っていました・・・。

 

(一方、長時間労働者に対する医師による面接指導制度、いわゆる過重労働対策を知っている労働者の割合は21.7%となっています。)

 

その事業所規模の内訳を見てみると、

従業員50人以上の事業=産業医をおかなくはいけない企業においては、

50-99人企業で65%、

それ以上の規模の事業所においては8割以上なので、少し安心です。

 

 

実際に、過重労働対策面談(長時間労働者など健康への配慮が必要な者に対する面接指導等)を過去半年間に実施した事業所の割合は12.2%でした。

 

そのうち、実施内容(複数回答)としては、

1.         「特段の基準はないが、その他必要に応じて適宜面接指導等を実施した」が46.5%、

2.         「事業所で独自の基準を定め、基準に該当する労働者に対して医師による面接指導等を実施した」が24.0%、

3.         「時間外・休日労働が1か月当たり100時間を超え、申し出を行った労働者に対して医師による面接指導を実施した」が23.1%、でした。

 

 

 

過重労働対策面談制度の認知別事業所割合

過重労働面談の有無と実施内容別事業所割合

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以上、20081010に厚生労働省より発表された「平成19年 労働者健康状況調査」を、産業医.com的に紹介させて頂きました。(詳しくはこのリンク先の報道発表資料でご覧ください。)

Summary of the Japanese Company Doctor Services

A company doctor in Japan will offer health-related advice to your firm and general health and medical counseling sessions to employees.

 

In addition, to be compliant with the Japanese Industrial Safety and Health Law, the company doctor is also available for health consultations related to overtime work.

 

About the Author of This Home Page

Takegami

 

Company Doctor

(Occupational Health Physician)

Kenji Takegami. M.D., Ph.D.

 

 

 

 

 

Work Experience:

June 1998 – May 1999 Resident at The University of Tokyo Hospital, Tokyo, Japan

June 1999 – May 2002 The Kikkoman General Hospital, Noda, Japan

June 2002 – March 2003 The University of Tokyo Hospital, Tokyo, Japan

 

October 2005 Established GMC Co.,Ltd. and has been working as an occupational health physician for several international companies in Japan.

 

Education:

April 1992 – March 1998 Department of Medicine at Kobe University, Kobe, Japan

April 2003 – March 2007 Graduate School of Medicine, The University of Tokyo, Tokyo, Japan

Please click here for a contact

産業医も気になる過重労働対策②:面接指導等の結果の事後措置

過去半年間に実施した過重労働対策面談等の結果、事後措置を講じた事業所の割合は、面接指導等を実施した事業所のうち、80.9%でした。

 

 

事後措置の内容としては、

1.         「労働時間の短縮」(59.6%)、が最も多く、

2.         「深夜業の回数の減少」(16.1%)、

3.         「作業の転換」(9.5%)、

4.         「就業場所の変更」(6.4%)、でした。

 

以上、20081010に厚生労働省より発表された「平成19年 労働者健康状況調査」を、産業医.com的に紹介させて頂きました。(詳しくはこのリンク先の報道発表資料でご覧ください。)

産業医も気になる過重労働対策③:長時間労働者に対する医師による面接指導制度の認知状況

長時間労働者に対する医師による面接指導制度、いわゆる過重労働対策を知っている労働者の割合は21.7%となっています。

 

(一方、長時間労働者に対する医師による面接指導制度、いわゆる過重労働対策を知っている事業所の割合は45.6%でした。)

 

産業医.com管理人の正直な感想は、少し驚きです。

 

過重労働対策は、会社側がリスクマネジメントとして取り込んでいるところが多いと思いますが、従業員は知らない人の方が圧倒的に多いのですね。

 

大きい事業所の労働者の方が過重労働対策を知っているようですが、全体として、77.2%の労働者が知らない・・・。啓蒙活動が望まれています・・・。

 

過重労働面談制度の認知別労働者割合

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以上、20081010に厚生労働省より発表された「平成19年 労働者健康状況調査」を、産業医.com的に紹介させて頂きました。(詳しくはこのリンク先の報道発表資料でご覧ください。)

産業医も気になる過重労働対策④:面接指導等の過重労働対策の実施状況

過去半年間に面接指導等を受けたことがある労働者の割合は6.3%となっています。

 

実際に、過重労働面談(面接指導)等において具体的に実施された内容は、

1.         「生活指導」(45.1%)、

2.         「栄養指導」(31.3%)、

3.         「ストレス蓄積状況の確認」(26.9%)、

4.         「疲労蓄積状況の確認」(26.6%)が高くなっています。

 

 

また、これらの労働者について過重労働面談(面接指導)等の後、何らかの改善措置が講じられた労働者の割合は40.0%となっています。

 

つまり、職場の従業員(労働者)の2.5%に、過重労働対策面談によりその処遇の改善処置がなされているということです。

 

改善措置が講じられた内容は、

1.         「労働時間の短縮」が27.7%、

2.         「作業の転換」が9.6%となっています。

 

以上、20081010に厚生労働省より発表された「平成19年 労働者健康状況調査」を、産業医.com的に紹介させて頂きました。(詳しくはこのリンク先の報道発表資料でご覧ください。)

産業医も気にする企業(事業所)の健康の保持・増進の取組実施率と取組内容

労働者の健康の保持・増進に取り組んでいる事業所の割合は45.2%[前回37.4%]でした。すべての規模で4割を超えています。

 

事業所規模別にみると、規模が大きくなるほど取り組んでいる事業所の割合が高く、

300人以上のすべての規模で8割を超えていました。

 

問題は、実際に、労働者の健康の保持・増進のために「何」をやっているのかということなのですが・・・

 

事業所規模別にみると、

すべての規模で「健康相談」を挙げた事業所の割合が最も高くなっており、50人以上のすべての規模でその割合が5割を超えています。

 

これは、50人以上の規模の事業所は、産業医を持つことになっており、最低月1回、産業医がその企業を訪問しているためと考えられ、その時に、希望者に産業医との面談=健康相談の機会をもつことができるよう計らっているのだと思われます。

 

健康の保持・増進に取り組んでいる事業所のうち、取組の内容として

1.         「健康相談」を挙げる事業所の割合が46.1%と最も高く、

2.         「職場体操」(33.1%)の順となっています。

 

 図2健康の保持・増進の効果の有無及び効果のあった事項別事業所割合

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以上、20081010に厚生労働省より発表された「平成19年 労働者健康状況調査」を、産業医.com的に紹介させて頂きました。(詳しくはこのリンク先の報道発表資料でご覧ください。)

産業医も気にする企業(事業所)からみた健康の保持・増進の効果

健康の保持・増進に取り組んでいる事業所のうち、「効果がある」とする事業所の割合は49.5%[前回50.6%]でした。

 

事業所の規模別にみてみると、100人以上の規模の事業所においては、「効果がある」が50%を越え、事業所規模が大きくなればなるほど、「効果ある」とする割合は増加しています。

 

やはり、大きい規模の会社の方が、さまざまな機会や選択枝を社員に提供できることなどがおおきいのでしょうか?

 

効果のあった事項については、

1.         「職場の活性化」(25.4%)、が最も多く、

2.         「喫煙者の減少」(22.5%)、 が高くなっています。

 

しかし、これはあくまで、事業所の回答ですので、実際は、従業員(労働者)の感想を参照することが必要ですね。

 健康の保持・増進の効果の有無及び効果のあった事項別事業所割合

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以上、20081010に厚生労働省より発表された「平成19年 労働者健康状況調査」を、産業医.com的に紹介させて頂きました。(詳しくはこのリンク先の報道発表資料でご覧ください。)

産業医の職場のインフルエンザ対策について

現在、職場で風邪がはやっています。

特に、今年のインフルエンザには、タミフルが効かないソ連A型もあり、

かからないよう、注意が必要です。

予防、予防、予防、です。

あなたの職場でご活用いただけると幸いです。

4KB厚生労働省 インフルエンザの基礎知識 簡易版

 

 

 

 

厚生労働省からのインフルエンザ、風邪対策のポスターと資料です。

詳しくは、厚生労働省ホームページ「平成20年度今冬のインフルエンザ総合対策について」へ

 

 

Here is an advise on the flu season in Tokyo from Sangyoui (occupational health physician).

Prevention is the most important.

Cover your cough and wear masks to protect yourself and others.

covercough_school2 11x17[1]covercough_hcp11x17[1]

 

 

 

 

 

 

 

 

Here is a poster about cough etiquette in English from The CDC.

Cover Your Cough
Stop the Spread of Germs that Make You and Others Sick!
Serious respiratory illnesses like influenza, respiratory syncytial virus (RSV), whooping cough, and severe acute respiratory syndrome (SARS) are spread by:
   Coughing or sneezing
   Unclean hands


To help stop the spread of germs,
  Cover your mouth and nose with a tissue when you cough or sneeze.
  If you don’t have a tissue, cough or sneeze into your upper sleeve, not your hands.
  Put your used tissue in the waste basket. 

Clean your hands after coughing or sneezing
Wash with soap and water.
or
Clean with alcohol-based hand cleaner.


Note: You may be asked to put on a surgical mask to protect others.

産業医も気にする従業員(労働者)が、健康管理やストレス解消のために、会社に期待すること

「健康管理やストレス解消のために会社に期待することがある」とする労働者の割合は68.8%[前回65.1%]となっています。

 

そのうち、期待する内容としては、

1.         「がん検診や人間ドックの受診費用の負担の軽減」(41.6%)、

2.         「休養施設・スポーツ施設の整備、利用の拡充」(33.4%)、

3.         「健康診断の結果に応じた健康指導の実施」(27.0%)、

4.         「施設整備等の職場環境の改善」(20.5%) の順となっています。

 

年齢が上になるほど、「健康診断の結果に応じた健康指導の実施」が高くなっており、

年齢が下になるほど、「休養施設・スポーツ施設の整備、利用の拡充」が高くなっています。

 

 

会社に期待することの内容別労働者割合

図5

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以上、20081010に厚生労働省より発表された「平成19年 労働者健康状況調査」を、産業医.com的に紹介させて頂きました。(詳しくはこのリンク先の報道発表資料でご覧ください。)