見せるだけが筋肉の役割ではない!

今日は、日本ストレスチェック協会代表理事の立場からの内容です。
【見せるだけが筋肉の役割ではない!】


以前、筋トレについて書かせていただきました。
結構、好評だったようです。

まとめると、
同化>異化 ならば、太るが、筋肉もつく。
同化<異化 ならば、痩せるが、筋肉はつきにくい。

○イザップなど、2ヶ月で効果を出しているCMは、
実は、食事管理が中心で、同化<異化が中心。

あなたの筋肉はすでにある。
ただ、脂肪の下で見えていないだけ。
と、いう内容でした。

******************************
お前の腹筋はすでに割れている!
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筋肉は、大切です。
異性に自分のカラダをアピールする
ためではなく、
本当に大切なのです。

abdmuscle

あなたも意識していない筋肉の役割は、
・身体を支える
・身体を動かす
・血液の循環を助ける
・基礎代謝をあげる
などなど、考えればきりがありません。


筋肉ムキムキの「猫背」って、みたことないですよね。
冷え性の人って、あまり筋肉のない人に多いですよね。

間違った食事制限で、筋肉量が落ちることが、
多々あるダイエット方法のリバウンドの原因です。


こんな筋肉ですが、
20歳から60歳の40年間に、
15-20%自然に減ってしまうのです。
そう、年のせいです。

そして、60歳を過ぎると、
さらに倍の速度で減っていきます。
本当に、年のせいなんです。

病院に入院したとたん
お年寄りの方の足腰が弱くなるのは、
入院生活は
1日で1-1.5%の筋肉量減少
をもたらすからです。


この話を聞いて、
さっそく筋トレしだすのもいいし、
年とってから入院しないでいいように
軽くてもいいから運動を習慣にするのも
いいと思います。


こんな話を、私は産業医として
クライエントの衛生委員会でお話ししています。

******************************
現在、産業医の武神のHPで、
こんな衛生委員会ネタを講評中です。
companydoctor.jp/hcmtheme/

パスワードは、以下です。
takegami201410
******************************

まじめな話も、面白い話も、
いろいろとしています。

10/15の日本ストレスチェック協会セミナーにお越し頂き、
日本ストレスチェック協会にご入会頂いた方には、
来年1年間、上記のような衛生委員会のネタを
無料で提供させていただきます。

あと数席となりました。
あなたにお会いできることを楽しみにしております。

以上、お役に立てれば光栄です。


■10月15日(水)
18:15開場/18:30-19:20 『講義1』/19:40-20:30 『講義2』
■場所:六本木ヒルズ アカデミーヒルズ(49F)
■下記リンクよりお申込下さい。
jsca.co.jp/2014seminar/
■内容:
人事担当者のために現役産業医が教えるストレスチェック制度対策ではずせない7項目と、ストレス社員対応7つのコツ
jsca.co.jp/2014/07/10/seminar20141015/

衛生委員会の議題と資料をご提供!

いつもこのブログをお読みいただきどうもありがとうございます。

人事担当者様には、かなりおいしいお話です!

【衛生委員会の議題と資料をご提供!】
という内容です。


毎月、たくさんの衛生委員会に出席しております。
衛生委員会の開催方法は、企業により様々ですが、
人事担当様の頭を悩ましている
ということは、どこの企業も同じです。

いろいろな”試み”がありますが、
最近、とてもいいと感じている”試み”を
ご紹介させてください。


この企業では、衛生員会の席で産業医がする話を
【動画】にとり、
社内のイントラネットにupしています。

私が提供している資料(PDF)を
upしている会社は多々ありますが、
動画のupはここだけです。

そして、
さらに詳しい話を聞きたい人は、産業医面談へ
という流れを作っています。

(注意:もちろん、テーマは選びますので、upしない月もあります。)

これがかなり、いい流れとなっています。

動画をupしない月は、
「今月の話はどうなったの?」と
コアなファン(?)からの問い合わせも届くとか、、、

今月は、ピンクリボン(乳がん啓発)の月なので、こんな話題をご提供しています。

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2014年10月の産業医のお話「乳がん検診を受けましょう」
youtu.be/J9Gr1puKehc

2014年10月の衛生委員会のテーマは、「乳がん検診を受けましょう 」です。
あなたの会社の、乳がん検診や婦人科検診の補助制度について確認、そして共有しましょう。
さらに詳しい話を聞きたい方は、産業医面談をご活用ください。

資料はこちらからダウンロード可能です。
companydoctor.jp/wp-content/uploads/2014/10/17189324b761e2475ceeeb9f4e4700f2.pdf
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これさえあれば、人事担当者を悩ます
衛生委員会の議題については
イチコロですね!

このような、毎月の動画と資料の提供を
毎月受けたい方に朗報です。

現在募集中の10月15日の弊社セミナー
「人事担当者のために現役産業医が教えるストレスチェック制度対策ではずせない7項目」
「ストレス社員対応7つのコツ」
jsca.co.jp/2014/07/10/seminar20141015/
にお申し込みいただき、
日本ストレスチェック協会にご入会頂いた方には、
【1年間】
毎月の衛生委員会の議題の動画と資料を無料でご提供させていただきます。

20141015 JSCA専門家向けセミナー案内

弊社は、衛生委員会のサポートサービスは、月3万円から行っていますので、
これはかなりお得な特典です。
この機会に、ぜひ、ご活用ください。

 以上、お役に立てれば光栄です。

【業務連絡】
10月15日のセミナーに参加し、日本ストレスチェック協会にご入会されますと、
・毎月の衛生委員会の議題の動画と資料を無料でご提供
・社員研修を割引価格でご提供
という特典があります。
 http://jsca.co.jp/2014seminar/

風しん啓発HPが開設

男性を対象とした風しん啓発HPが開設されました。

男性社員の方々、ぜひ、ご覧下さい。

 

これから結婚する男性向けのサイト「男のゼクシィ」に、風しん啓発特設サイト「未来の赤ちゃんのために、妊活前に知ってほしいこと」が開設されました。

結婚の際の風しんへの備えは、女性のみならず、昨年の風しんの流行で報告が多く見られた成人男性においても重要となります。

 

現在多くの自治体が、妊娠を希望する女性やそのパートナーを主な対象として、風しんの抗体検査を無料で実施しています。(平成27年3月末まで)

詳細については、下記URLをご確認いただき、風しんの予防対策にお役立てください。

【関連リンク】
[男のゼクシィ特設サイト]
未来の赤ちゃんのために、妊活前に知ってほしいこと

風しんについて

有給取得率70%へ

10月は「年次有給休暇取得促進期間」です

ワーク・ライフ・バランス推進官民トップ会議(2007年12月)において策定された
「仕事と生活の調和推進のための行動指針」では、

2020年度までに
年次有給休暇取得率70%」を達成する
ことなどの数値目標が掲げられています。

一方、
就労条件総合調査による
年次有給休暇取得率の直近実績(2012年)は「47.1%
と、いまだ5割を下回る水準にとどまっています。

こうした状況を改善するため、厚生労働省は、
新年度の年次有給休暇の計画的付与について
労使で話し合いを始める前の時期である10月を
「年次有給休暇の取得促進期間」と定め、
リーフレット、ポスター等を通じて重点的に周知を図るとともに、
年休の取りやすい環境整備や計画的付与制度の活用等を働き掛けることとしています。

労働者の2/3は、有給の取得に”ためらい”を感じています。
その理由の最たるものは、
「みんなに迷惑がかかると感じるから」
です。

実際に弊社のクライエントの会社で
有給取得率を2割ほど増加
させている会社さんがいます。

この会社は、もともと、
同業他社よりは有給の数の多い会社でした。
(日本の祝日+外国の祝日を休みとしていたため)

しかし、2020年70%に遠く及んでいないため、
・衛生員会で、部門ごとの有給取得率をチェックする(シェアする)
・毎年1回の「5連続営業日の取得」を恒例にする
・年の初めに、部門ごとに、社員の5連続有給取得日をきめて報告する
ということを、
3年前から地道にはじめました。

まだ、70%には届いていませんが、毎年、有給取得率は伸びています。
また、社員さん達からは、
有給がとりやすくなった!
との声をいただいております。

ぜひ、あなたの会社でも、何かアクションをとってみてください。
小さいアクションでも、続ける事により、効果は出ます。

【ポスターへのリンク】

以上、ご活用頂けますと幸いです。

第4回ストレスチェック項目等に関する専門検討会の概要

日本ストレスチェック協会から、第4回ストレスチェック項目等に関する専門検討会 の概要をお送りします。ご活用ください。

 

 

今日は、先日行われましたストレスチェック制度専門研究会の最終回の内容についてお話ししたいと思います。これは9月7日に厚生労働省案をベースに行われたものです。

 

そこで決まったこととしては、最終的に57問の標準的な質問を、厚生労働省が示してくれる、ということです。ただ、今まで出ていた23問のものと、内容的ほとんど違いがないからということで、使っても構わない、反対はしない、と言っています。

 

次に、このストレスチェックテストを実施するときに、たとえば性格診断とか、適性診断とか、また自殺への指向性があるかないかというようなヘヴィな内容のチェックなどを一緒にするのは、あまり適していないでしょうということもありました。特に自殺云々に関しての説明を設けるのであれば、それに対応できる体制を築いてからやりましょう、というようなことが書いてあります。

 

それからこれはあくまでも、うつ病のスクリーニングテストではなくて、一般の人がどれくらいのストレスを抱えているかということを判定するテストですよ、と強調されていました。

 

そして、これは一般の定期健康診断と併せて実施してもよいけれども、併せて実施したものが、ストレスチェック義務化法案のストレスチェック制度のテストに該当するかというと、その答えはノーである、ということです。

 

また、一般の定期健康診断と併せて実施する場合は、回答欄を1, 2, 3, 4のような点数制ではなくて、「はい」か「いいえ」の選択で評価しなさいという内容もありました。

 

加えて、これは従来と変わりませんが、従業員にとってはストレスチェックテストは義務ではない、ということが強調されています。

 

また、57問のテストを行った場合の評価基準については、国から後日、示されるということになっています。

 

その他、例えば、集団で組織分析する時に、分母、つまりもとの人数が少ないと、回答によっては個人が特定されるケースがあるので、現時点では20人以下の組織では実施しない方が良いのではないか、という意見もありますが、その辺りについても、後日また検討していく、というような内容になっています。

 

その他、一般的なことですが、インターネットを使ってストレスチェックテストを実施することも多くなると思いますが、その場合のデータの管理方法については厚生労働省からガイドラインがあります。

 

また今回のストレスチェック制度は従業員本人の気づきを目指すだけでなく、ストレス要因となりうる職場環境改善に結びつけるべきことなので、その方向で何か効果的な方策がとれないか、という記述もあります。

 

さらに、このストレスチェックテストはあくまでもメンタルヘルス対策の入口であって、その先の、医療機関や医師との連携のためのガイドラインも、今後、練っていく必要があるのではないか、と、そういうことにも言及されています。

ストレス対策セミナーで伝えていること

いつもこのブログをお読みいただき
どうもありがとうございます。
産業医の武神です。

今日は、
【ストレス対策セミナーで伝えていること】
について、お話します。


頼まれるセミナーで多い内容リクエストが、
【ストレス】
に関することです。

今日は、ストレスに関して、
学校どころか、普通のセミナー講師や産業医では
教えてくれない、彼/彼女たちも知らない
ストレス対策の内容を少しお話ししたいと思います。

厚生労働省、および、おおくの一般的セミナー講師や産業医は、

【ストレスとは】
ストレス要因、ストレス反応、ストレス耐性
から理解できます。

として、説明しています。

このメルマガではいちいちその内容を説明しませんが、
内容的には、間違いではありませんね。

しかし、これでは
だから何?
肝心のストレス対策はどうしたらいいの?
ということに、具体的につながらないのです。

一方、
産業医の武神流にストレスを説明すると、

【ストレス=強度(インパクト)×継続時間】
です。

ストレスの強度とは、
どれくらい予測しなかったことかとか
どれくらい、ビッグイベントが起こったとか
個人にとってのビッグイベントなのか、
誰にとってもビッグイベントなのか、
などをさします。

継続時間とは、
そのストレスが、どれくらいの期間続いてきたのか
これからどれくらい続くのか、
その予想はできているのか、
ストレスのある時間は、途切れないで続くのか、リフレッシュ時間があるのか
などをさします。


すると、それぞれに対して、
対策がたてやすくなります。

全てを想定内にしてしまう技術
ストレス”時間”をコントロールする方法
などなど、

この動画で説明しています。
ぜひ、ご視聴ください。


youtu.be/Z1zNlVMG7hg

以上、あなたの心と体の健康管理と自己成長と、あなたの会社の安全衛生管理にも、ご活用いただけると幸いです。
コメント、ご質問等、お待ちしております。bit.ly/jw17lT
全てしっかり、読ませていただいております。ご質問には、真剣にお答えさせていただきます。

受動喫煙防止対策は”義務”から”努力”に後退

いつもこのメールをお読みいただき
どうもありがとうございます。
産業医の武神です。

今日は、
【受動喫煙防止対策は”義務”から”努力”に後退】
について、お話します。



受動喫煙の防止策は、2011年に

・全面禁煙か、
・密閉された喫煙室を設ける「空間分煙」

を事業主に義務づけた同法改正案が
国会に提出されたましたが、
廃案となっていました。


今回提出された労働安全衛生法改正案では、
これが、
【努力義務】
に後退してしまっています。


「全面禁煙や空間分煙」の義務規定を
新法案では「事業者の実情に応じた適切な措置
あいまいにしたうえで、
努力義務に変えたとのことです。

正直、残念ですね。


先月のメルマガでお伝えしている
・ストレスチェック検診の(事業主の)義務化
・胆管癌発症リスクとなる化学物質(640物質)の有害性調査
もこの労働安全衛生法改正案には含まれています。


国会での動きはおってメルマガで報告させていただきます。

以上、あなたの心と体の健康管理と自己成長と、あなたの会社の安全衛生管理にも、ご活用いただけると幸いです。
コメント、ご質問等、お待ちしております。bit.ly/jw17lT
全てしっかり、読ませていただいております。ご質問には、真剣にお答えさせていただきます。

【業務連絡】衛生委員会資料の無料提供

業務連絡です。

YouTubeチャンネル登録者で、11月の衛生委員会資料(パンデミックに備える)をご希望の方は、私にご連絡ください。メールでもFBでも何でもかまいませんが、YoutubeでのID名を明記の上お願いします。

メンタル従業員との面談のコツ、休職や復職の際に押さえておくべきポイント、労働安全衛生管理や安全配慮義務で必須のポイント、コーチング・カウンセリングの方法等々を、YouTubeで動画配信しています。チャンネル登録すると誰よりも早く全てのコンテンツを見ることが可能です。ご活用下さい。

ピンクリボン関連、乳癌検診の再検査・精密検査とは?乳癌のリスク要因は?

こんにちは、産業医の武神です。


今日のビデオレター配信は、

ピンクリボン関連、乳癌検診の再検査・精密検査とは?乳癌のリスク要因は?

という内容です。


 10月はピンクリボン、乳がん啓発の月です。
 今回は、産業医武神が、多くの企業で10月の衛生員会のテーマ(議題、ネタ)としてお話ししている「乳がん」について、お話ししています。
 10月の衛生委員会ではこの話をした後に、

  • 企業として、乳がん検診は女性社員に提供しているのか?
  • その利用率は?
  • 男性社員の奥様方への提供はあるのか?
  • 今後どうしたいのか?
 などの話を皆ですることが多いです。 
 ご活用いただければ幸いです。

 

以上、ぜひこれからも、あなたの心と体の健康管理にも、ご活用いただけると幸いです。


コメント、ご質問等、お待ちしております。全てしっかし、読ませていただいております。ご質問には、真剣にお答えさせていただきます。

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新型インフルエンザ等対策政府行動計画を解説

ブログを読みにきていただき、誠にありがとうございます。
産業医の武神です。

今日は、業務関連の連絡で、
【新型インフルエンザ等対策政府行動計画を解説】
という話をさせていただきます。


この2つのリンクを資料とした上で、ご活用ください。
長いですので、気合いがいります。
ですので、必要なときに読んでいただければいいと思います。

<新型インフルエンザ等行動計画>

www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/keikaku.html


<新型インフルエンザ等行動計画>

www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/keikaku/pdf/koudou.pdf



新型インフルエンザ等対策の実施に関する基本的な方針

 新型インフルエンザ等対策は、発生の段階や状況の変化に応じて柔軟に対応する必要があるため、政府行動計画では、基本的な方針として、それらの各状況で対応できる対策の選択肢を示すこととしています。


新型インフルエンザ等の対策推進における医療機関の役割分担

 新型インフルエンザ等対策政府行動計画では、国、自治体、医療機関等の役割について記載されています。

 たとえば、医療機関の役割として、新型インフルエンザ等による健康被害を最小限にとどめる観点から、医療機関は、新型インフルエンザ等の発生前から、地域医療体制の確保のため、新型インフルエンザ等患者を診療するための院内感染対策や必要となる医療資器材の確保等を推進することが求められます。

 医療機関は、診療継続計画に基づき、地域の医療機関が連携して発生状況に応じて、新型インフルエンザ等患者の診療体制の強化を含め、医療を提供するよう努めることが期待されています。



新型インフルエンザ等対策における実施体制(主要6項目)

 政府行動計画では、新型インフルエンザに対し、

  ①感染拡大を可能な限り抑制し、国民の生命および健康を保護する

  ②国民生活および国民経済に及ぼす影響が最小となるようにする

という目的を達成するため、「実施体制」、「サーベイランス・情報収集」、「情報提供・共有」、「予防・まん延防止」、「医療」、「国民生活・国民経済の安定」が主要6項目として記載されています。

 この主要6項目について解説致します。


(1)実施体制

 新型インフルエンザ等が発生した場合は、国、地方公共団体、指定公共機関等が一体となった取組が行われます。内閣総理大臣、国務大臣からなる政府対策本部が設置され、基本的対処方針が決定されます。状況に応じては、政府現地対策本部も設置します。

 その際、国民の生命・健康に著しく重大な被害を与えるおそれがある新型インフルエンザ等が国内で発生し、全国的かつ急速なまん延により、国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがあると認められるときは、特措法に基づき、緊急事態宣言を行い、必要な措置を講じます。


2)サーベイランス・情報収集

 新型インフルエンザ等対策では、平時から新型インフルエンザ等の発生に関する情報を収集・分析し対策に結びつけること、また、その結果を迅速に情報還元することが重要です。

 新型インフルエンザ発生初期には、患者の臨床像等の特徴を把握するためサーベイランス体制を強化し、全ての新型インフルエンザ患者の発生届出をお願いすることになります。

 届出された情報をもとに、医療機関と連携して、積極的に患者の臨床像等の特徴を情報収集します。分析した結果については、速やかに地方自治体を通じて、また本メールマガジンを活用して情報提供していくこととしております。

 その後、国内の患者数が増加した場合には、患者の全数把握は中止することとしております。

 把握した流行の開始時期や規模等の情報は、地域における医療体制等の確保に活用し、地域で流行する病原体の性状(インフルエンザウイルスの亜型や薬剤耐性等)に関する情報や、重者の状況に関する情報は、医療機関に情報還元します。


(3)情報提供・共有

 国、地方自治体、医療機関等が、十分な情報に基づいて判断し、適切な行動をとるためには、対策の全ての段階、分野において、コミュニケーションを図ることが必要です。その際、コミュニケーションは双方向性のものであることに留意し、情報を提供するだけでなく、受け手の反応を把握することまで含んで行うとしています


 情報提供に当たって、国は、外国人や障害者など様々な受け手に配慮する必要があります。インターネットなど多様な媒体を活用し、わかりやすい内容で、できる限り速やかに情報提供を行います。国内発生早期には、国だけでなく地方自治体にも国民からの問い合わせに対応するコールセンター等が用意されます。また国は、広報担当官を中心としたチームを作り、情報を1カ所からまとめて発信する体制を整えます。


 新型インフルエンザ等の発生時に国民に正しく行動してもらうためには、国や地方自治体は平時から、新型インフルエンザ等の予防策やまん延の防止に関する情報などをお知らせし、理解が得られるよう努めます。


 いざ国内外で発生した場合は、国は、その段階に応じ、国内外の発生状況、対策の実施状況等を速やかに分かりやすく情報提供します。特に、対策の決定のプロセスや理由、実施主体を明確にし、患者等の人権にも配慮します。その際、マスメディアとの協力が大切であり、誤った情報が出た場合は、風評被害を考慮し、個々に訂正する情報を発信していきます。


(4)予防・まん延防止

 予防・まん延防止対策の目的は、流行のピークを遅らせて、社会全体で新型インフルエンザ等に対応するための体制を整える時間を確保することと、ピーク時の患者数を医療が提供できる範囲内に収めることにあります。対策には、個人の行動を制限したり、社会・経済活動に影響を与えたりする面があるため、発生した新型インフルエンザ等の特性等に応じて内容を見直すこととしています。


 まん延防止のための主な対策としては、新型インフルエンザ等の患者に対する入院措置や、患者の同居者等の濃接触者への健康観察・外出自粛要請等があります。


 特措法上の緊急事態宣言がされた場合は、必要に応じ、不要不急の外出の自粛や施設の使用制限などの要請なども行います。また、個人に対しても地域・職場の対策でも、咳エチケット等の基本的な感染対策の徹底を促します。


 予防接種に関しては、政府対策本部長(内閣総理大臣)が緊急の必要があると認めると「特定接種」が行われます。特定接種は基本的には住民より先に開始するため、対象となり得る方には高い公益性・公共性が認められなくてはなりません。

 このことから接種については、①医療関係者、②新型インフルエンザ等対策の実施に携わる公務員、③指定公共機関を中心とした事業者(介護福祉事業者を含む)、④食料品製造業など国民生活・国民経済の安定に寄与する事業者(③を除く)の順とすることを基本としています。実際の接種対象範囲や順番は発生時に決定します。

 この特定接種は、備蓄しているプレパンデミックワクチンが有効であれば、備蓄ワクチンにて実施されますが、その有効性が低い場合には、パンデミックワクチンを用いることとなります。

 注)対象業種・対象従事者の基準については、政府行動計画本文やガイドラインをご参照ください。


 住民への予防接種については、「医学的ハイリスク者」「小児」「成人・若年者」「高齢者」の4群に分け、発生した新型インフルエンザ等の病原性等を踏まえ、接種順を決定します。


(5)医療

~地域感染期~

 患者数が増加し、帰国者・接触者外来の意義が低下した場合には、都道府県の判断により帰国者・接触者外来を指定しての診療体制から、一般の医療機関で診療を行う体制に切り替えます。その際には、重患者は入院、それ以外の患者は在宅療養に振り分けることや、病診連携、病病連携を行い、地域の医療体制が確保されることが重要です。


 また、これらの対応を最大限行った上でも新型インフルエンザ等の患者数が増加し医療機関が不足する事態となった場合には、定員超過入院や、特措法第48条に基づき、臨時の医療施設等において医療の提供を行うことがあります。

 なお、通常の協力依頼のみでは医療の確保ができないような場合には、次の対応が可能となっています。


 ・都道府県知事は医療の提供を行うために医療関係者に医療を行うよう要請・指示をすることができます(特措法第31条)。

 ・要請等に応じて医療を行う医療関係者に対して、政令で定める基準に従い、その実費を弁償するとされています(特措法第62条)。

 ・要請等に応じた医療関係者が損害を被った場合には、政令で定めるところにより損害を補償するとされています(特措法第63条)。


6)国民生活・国民経済の安定

 新型インフルエンザは、多くの国民がり患し、各地域での流行が約8週間程度続くと言われています。また、本人のり患や家族のり患等により、国民生活及び国民経済の大幅な縮小と停滞を招くおそれがあります。


 このため、新型インフルエンザ等発生時に、国民生活及び国民経済への影響を最小限とできるよう、国、地方公共団体、医療機関、指定(地方)公共機関等は特措法に基づき事前に十分準備しておく必要があります。例えば、国は、都道府県等と連携するなどし、指定(地方)公共機関に対する業務計画の策定支援や物資の供給・備蓄といった対策等を実施し、指定(地方)公共機関は、職場における感染対策、重要業務の継続や一部の業務の縮小について計画を策定する等、それぞれの主体が連携しつつ、発生時に向けた準備を行います。一般の事業者においても事前の準備を行うことが重要です。


 万一、新型インフルエンザ等が発生した際には、電気やガスの安定的な供給や、生活関連物資等の価格を安定させるなどのために、国や指定(地方)公共機関等、それぞれの主体が適切に対応し、国民生活及び国民経済への影響が最小となるよう努めます。



 ここまで、新型インフルエンザ等対策政府行動計画の解説をお届けしました。新型インフルエンザ等の予知や発生そのものの阻止は困難であり、その病原性も不明です。これを乗り越えるためには、行政のみならず、医療関係者、事業者等、国民が一体となって、冷静かつ適切に対処していく必要があります。




新型インフルエンザ等発生時の診療継続計画作りの手引き


 新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づいた新型インフルエンザ等対策政府行動計画が平成256月に策定されました。この行動計画では、新型インフルエンザ等の発生時にも医療の提供を確保するために、全ての医療機関において診療継続計画の作成が求められています。

 同年8月に、働科学研究の成果として出された、医療機関向けの診療継続計画作りの手引きが公表されました。診療所や病院の規模別に2種類の手引きがあります。医療機関のみなさまには、ぜひご覧いただき、診療継続計画を作成する際の参考にされてください。


<診療所、小規模・中規模病院向け>

平成24年度 働科学研究費補助金

新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業

「新型インフルエンザ発生時の公衆衛生対策の再構築に関する研究(研究代表者:押谷 仁)」

分担研究「新型インフルエンザ等発生時の診療継続計画作りに関する研究(分担研究者:吉川 徹)」

www.virology.med.tohoku.ac.jp/pandemicflu/tool.html


<大規模・中規模病院向け>

平成25年度 働科学研究費補助金

新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業

「新型インフルエンザ等発生時の市町村におけるワクチンの効率的な接種体制のあり方の検討(研究代表者:和田 耕治)」

分担研究「新型インフルエンザ等に対する医療機関におけるBCP策定の手引きの検討(分担研究者:田辺 正樹)」

www.medic.mie-u.ac.jp/kansen-seigyo/research/index.html




■参考リンクはこちら■

<新型インフルエンザ等行動計画>

www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/keikaku.html


<新型インフルエンザ等行動計画>

www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/keikaku/pdf/koudou.pdf
 
 

以上、ぜひ、あなたの心と体の健康管理にも、ご活用いただけると幸いです。
コメント、ご質問等、お待ちしております。全てしっかし、読ませていただいております。ご質問には、真剣にお答えさせていただきます。

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