産業医の武神です。
今回は、
【安全配慮義務 vs. 個人情報 !?】
という内容のお話しをさせて頂きます。
あなたの会社の労働安全衛生管理・産業医活動のヒントになれば幸いです。
プレジデント誌onlineに以下記事がありました。
「産業医面談の内容が上司に筒抜け、どうしたらいいか」
【http://president.jp/articles/-/8910】
私の所感を述べさせていただきたいと思います。
僕の考えでは、基本的に
【安全配慮義務】 > 【個人情報】
だと考えています。
逆の産業医が多いと思いますが・・・。
そして、「安全配慮義務」>「個人情報」が故に、会社に開示すべきことがある時は、その旨従業員に伝えて、情報開示の同意を得るのは産業医の当然の行為でしょう。
従業員がNoといっても、開示する必要性、開示していい点、いわない点などを話し合い、妥協点を見つけるのが産業医の勤め(力量)だと思います。
メンタル休職社員の面談後、人事担当者に、「○○さん、どうでしたか?」と聞かれて、
「個人情報なので答えられません」と即答する産業医は、チェンジすべきです。
実際の個人情報の開示承諾については、
・口頭での同意を自分のノート(ipad)に書いておくことが最も多いです。社内のみならこれだけです、ほとんど。
・承諾書を頂く方法もあります。これは、主治医とのコミュニケーションが発生するときは必須でしょうが、それ以外では、拒否反応の印象が強いですので、治医とのコミュニケーションが発生するときのみをお勧めしています。
・休職者全員に休職開始時に承諾書をとることをルールとしている会社もあります。
どのようにやるかは、あくまで会社のルールの範囲内ですので、あなたの会社の企業文化にあったやりかたを考えるのがいいと思います。
しかし、何らかをやっておくことが大切かと思いますので、ご注意下さい。
あと、もう一点。
産業医からお話しするのは基本的に人事担当者1人のみとしています。
どのような情報が、どこまで、誰まで拡散したかは、いずれわかってきますので、それをfeedbackとして、会社により/人事担当者により、話す程度を微調整しています。
以上、
あなたの会社の労働安全衛生管理・産業医活動のヒントになれば幸いです。