産業医の報酬の相場はもっと安いのでないか?
確かに、低価格で引き受けてくれる産業医は、あります。
探せばたくさん見つかるでしょう。
しかし、「産業医」の本質をもう一度よく考えてみてください。
安上がりに簡単に見つかればそれでいい、というものではありません。
安ければ安い方がいい、その気持ちはわからないわけではありません。
しかし、安っぽい産業医を選んでしまったばかりに、「安物買いの銭失い」になってしまえば、何の意味もないのです。
産業医は、あなたの会社を支える、社員の健康を守るその基軸となるものです。
低価格で引き受けてくれるところの産業医は、
名ばかりの産業医で会社訪問や職場巡視なし(名義貸し産業医)、
従業員の面談はすべてその産業医のクリニック(もちろん別料金)、
社員の定期健診もすべて提携(もちろんこれも別料金)などが多く、
また、会社の既存の方法から全く進歩のないシステムをそのまま続けることが多いのも事実です。
実際のところ、安い産業医は、その程度のサービスしかできないのです。
それでは、あなたの会社のための、いい企業内産業保健サービスは作れません。
実際にそういう企業内産業保健サービスをもっていないからこそ、従業員の心と体の健康に関係するトラブルが次から次へと深い傷跡を残していると思われます。
企業内産業保健サービスは、産業医を雇っておしまい、あとは健診での有所見者、過重労働者や復職者を面談させておしまい、というものではありません。
従業員が日々の業務の中でも会社の産業医の存在を知っており、会社が従業員の健康を気遣っていることを知っていてこそ、産業医は意味のあるものになります。
いい産業医は、産業医の業務だけでなく、企業内産業保健サービス全体の活かし方のアドバイスやフォローもきっちりしてくれる産業医です。
だから、いい産業医の報酬は「高い」。
これは値段だけの話ではありません。
「内容が高い」のです。