感染防止策に有効な個人防護具と衛生用品の購入と使用上の注意

昨年、 職場で新型インフルエンザ対策をしたからといって、今年はもう安心していませんか? 企業の感染症対策として使用が検討される代表的な個人防護具は、マスク、手袋、ゴーグル等があります。 これらの個人防護はあくまで補助的なものです。個人防護品を人数分揃えたらからOKというものではありません。

感染防止策については、外出を控える、手洗い・咳エチケットの励行といった方法を主にしながら個人防護具は補助的に用いるべきです。

また、個人防護具は、適正に使用しないと効果は十分には得られない点に留意する必要があります。 主な個人防護具であるマスク、手袋、ゴーグル、フェイスマスクに対する私見を以下に述べさせて頂きます。

感染防止策に有効な個人防護具と衛生用品の購入と使用上の注意

症状のある人がマスクを着用することによって、咳やくしやみによる飛沫の拡散を防ぎ、感染拡大を防止できます。 ただし、健康な人が日常生活においてマスクを着用することによる効果は現時点では十分な科学的根拠が得られていません。


そのため、マスクによる防御効果を過信せず、お互いに距離をとるなど他の感染防止策を重視することが必要です。 やむを得ず、外出をして人混みに入る可能性がある場合には、マスクを着用することがーつの自己感染防止策と考えられます。

また、マスクが最も効果を発揮するのは、インフルエンザなどの感染した者、 感染の疑いがある者が“周りに飛沫しない=他人を感染させない”ために着用する時です。

産業医

一般的な企業においては、家庭用の不織布製のマスクで充分です。マスクの装着に当たっては説明書をよく読み、正しく着用しましょう。 特に、顔の形に合っているかについて注意しましょう。

マスクは表面に病原体が付着する可能性があるため、原則使い捨てとし(1枚で12時間程度)、捨てる場所や捨て方にも注意して、 他の人が触れないようにしましょう。机の上にはずしたマスクを置いていては、 せっかく防護したはずのウイルスなどを卓上にまき散らしているだけですので、はずすときは、ごみ箱にいれましょう。


なお、家庭用の不織布製マスクは、新型インフルェンザ流行時の日常生活における使用においては、 医療用の不織布製マスク(サージカルマスク)とほぼ同様の効果があると考えられています。

N95マスク(防じんマスクDS2)のような密閉性の高いマスクは、日常生活での着用は想定されませんが、 新型インフルェンザの患者に接する可能性の高い医療従事者等に対して勧められているものです。

事業者においても、新型インフルェンザの患者に接する可能性が高い者においては、使用が想定されますが、 社員に配るなどの利用であれば、サージカルマスクで充分です。コストも安いです。

防じんマスク

これらのマスクは、正しく着用できない場合は効果が十分に発揮されませんので、あらかじめ着用の教育・訓練が必要です。

手袋の利用上の注意

多くのウイルスは、手から直接感染するのではなく、手についたウイルスがロや鼻に触れることで感染します。

手袋の利用上の注意

つまり、手袋をしていても、手袋を着用した手で鼻やロを触っては感染対策にはなりません。 職場の感染症対策においての手袋着用の目的は、自分の手が汚れるのを防ぐためです。

したがって、滅菌されている必要はありません。 1箱に数百枚入っているようなゴム製の使い捨て手袋の使用で充分です。

手袋を外したときに、あなたの手は感染している可能性がありますので、手袋を外した後は、 直ちに流水や消毒用アルコール製剤で手を洗いましょう。


ゴーグル、フェイスマスクの利用上の注意

ゴーグルやフェイスマスクは、眼の結膜からの感染を防ぐための着用が考えられます。 ゴーグルは、直接的な感染だけでなく、不用意に眼を触ることを防ぐことで感染予防にもつながります。 (医学的には目の結膜は粘膜であり、口の内側と同じと考えます。)

ゴーグルやフェイスマスクは、患者に接触する可能性が高い場所で必要になるため、 一般の企業で使用する場はそれほど多くないと考えられます。

ゴーグル、フェイスマスク

ゴーグルは、すぐに曇ったり、長時間着用すると不快です。とくに、サージカルマスクを装着していると呼気により曇ることがよくあります。 購入にあたっては、実際に着用する人が、サージカルマスクを着用した上で試着してその意見をよく聞きながら選択する必要があります。 特に、女性と男性では顔の大きさが違いますので、試着は必ず男女の社員が共に参加しましょう。 眼鏡用の曇り止めも同時に購入しておくと便利です。

個人防護具の購入について

個人防護具を購入するに当たっては、次のプロセスで行うことが望ましいと考えます。

1.感染のリスクに応じた個人防護具を選択し、実際に使用する従業員の意見を聴取します。その際、個人防護具の密着性、快適性などについても考盧しましょう。また、候補となる個人防護具は複数の型やサイズを選択しましょう。

2.コストを評価しましょう。管理面又は環境面の改善により個人防護具が不要となり全体として費用がかからないことがよくあります。

3.流行時に安定した供給が可能か確認しましょう。“売って終わり”の業者が多いです。安定供給できる業者さんを探している方は、お問い合わせください。

4.個人防護具の選定を行ったら、個人に配付して一人一人の身体の形にあっているかを確認しましょう。その際に正しい着用方法を指導する必要があります。個人にあったサイズを確認して、記録しておきましょう。

5.選択の際は、使用する時間を想定し、使用可能なものを選びましょう。

個人防護具の管理・教育について

1.個人防護具は自らを守るものであり、感染リスクがある場所に入る前に着用しましょう。

2.必要な場所ですぐに入手・使用できるよう、供給の管理者を決めましょう。

3.個人防護具は、定められた着用方法に従わなければ効果が十分には発揮されません。利用が想定される人は必ず、説明書などを確認して適正に着用できるようにしましょう。その際、個人防護具は着用により不快感も伴うため、時間が経つにつれ正確に着用されなくなる可能性もあることも含めて、教育・訓練を行いましょう。

4.新型インフルェンザ流行時などには、感染に対する恐怖で不必要に個人防護具を使いすぎることの無いよう、使用が想定されない人に対しても、適正に使用するよう教育なども行うことも考えましょう。

まずは、お問い合わせ下さい。

お問い合わせはこちらから