2011年10月26日19時16分
提供:時事通信社
携帯電話機メーカーの日本法人ノキア・ジャパン(東京)の大阪事務所長で、2005年にくも膜下出血で死亡した男性=当時(56)=の妻が国に労災認定を求めた訴訟で、大阪地裁の中村哲裁判長は26日、「24時間、携帯の電源をオンにする勤務体制を求められていた」などとして過労死と認め、遺族補償年金などの不支給処分を取り消した。
中村裁判長は、男性の死亡前1~6カ月の時間外労働が1カ月当たり約63~81時間だったと認定。「休暇中や就寝中を含め、顧客からの通信障害などの連絡に24時間いつでも対応しなければならない不規則な状態に置かれた」と指摘し、量的にも質的にも過重な勤務だったとして、業務起因性を認めた。