災害の上司の対応、べきべからずは?

産業医.com読者からの質問をシェアさせて頂きます。

このような災害時、各部署のマネージャー達は部下に対してケアが必要と思います。たとえば、言うべき、または言うべからず集のような(Do and Do not)参考になるものがございましたら、ご紹介頂くことは可能でしょうか?

  一般的には、このような時の対策として、以下が大切といわれています。
  • セルフケア→よく寝て、よく食べて各自が心身ともに健康でいること。
  • 休む→可能であれば、順番に1日づつでもoffがとれるとかなりいいです。
  • 眠る→通勤にも時間がかかるし、家でも用事が多くなって、皆、睡眠不足になりがちです。可能であれば、早く帰宅させましょう。
  • ゆっくりする時間を持つ→会社でも「仕事、仕事」でpushしすぎないこと。
  • 軽い運動→ストレス対処にとても役立ちます。長距離歩くときも、運動になると思って歩きましょう。
  • 何か気になることがあれば、相談する、話す。→このような雰囲気をつくれるとベストです。
 
特に職場では・・・
日本人の国民性として、弱音を吐くこと、をよしとせず、我慢してしまう人が多いかと思います。
 
ぜひ、お互いに今回のこと、これからのことなどを、話すことをOKとする文化(雰囲気)を持てるといいと思います。
 
上司の方々が、部下に個別に、「どうですか?親戚・身内は大丈夫ですか?家族は大丈夫?今の心配事は何ですか?」など、を聞いてあげることができるといいと思います。
 
部下(同僚)達が、「地震の時どんな感じだった、こんな感じだった」のような話をしている人たちがいても、それをさえぎって(注意して)、「仕事、仕事!」とはしないことが大切かと思います。(このようなことを話すこと自体がストレスのはけ口になっています。)
 

物理的な面で言うと、会社には食料やモノの備え(ライト、毛布、暖房関係)がどの程度あるかを把握し、それを社員にopenにして、足りない分を各自備えて通勤することをお願いするのがいいと思います。
 

BCPに関しては、それぞれの企業文化がありますので、何とも言えませんので、各社のご判断でお願いいたします。

ネットでできる無料簡易ストレスチェックの紹介

いつもありがとうございます。

産業医の武神です。


今回は

【ネットでできる無料簡易ストレスチェックの紹介】

という内容に関するお話しをさせて頂きます。



あなたの会社の労働安全衛生管理・産業医活動のヒントになれば幸いです。




たまにあるお問い合わせに以下のようなものがあります。

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【心身の健康状態に関するヒアリングシート】

を作成したいと考えていますが、何かよいヒントはないでしょうか。

予算的な問題もありますので・・・
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答えへのリンクはブログ記事の終わりの方にあります。

無料です!




その前に・・・
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原子力災害時における心のケア対応の手引き-周辺住民にどう応えるか-

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原子力災害時における心のケア対応の手引き-周辺住民にどう応えるか-
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財団法人原子力安全研究協会が平成20年度にとりまとめたものです。

PDF版が以下のURLから見られます。
www.remnet.jp/lecture/b08_01/index.html

目次は以下の様です。
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はじめに

本書の目的

第1編 避難所、医療機関の役割

A.平常時の体制構築
 《緊急被ばく医療機関等での対応》
  1.マニュアルの作成
  2.関係職員への知識の周知、研修および訓練の実施
  3.住民への情報提供
  4.報道機関との連携

B.事故発生時の対応(事故発生直後~3週間くらいまで)
 《I.避難所等での対応》
  避難所等での対応(フロー図)
  1.住民との会話の際の注意点
  2.汚染検査時の注意点
  3.心理的応急対応

《II.緊急被ばく医療機関等での対応》
  医療機関での対応(フロー図)
  1.不安を持った住民への対応
  2.患者およびその家族等への対応
  3.職員への対応(搬送関係者等の防災業務関係者も同様に対応)

第2編 地方公共団体の役割

A.平常時の体制構築
  1.マニュアル等の作成
  2.関係職員への知識の周知、研修および訓練の実施
  3.住民への情報提供
  4.報道機関との連携

B.事故発生時の対応
 《I.事故直後~3週間くらいまで》
  1.オフサイトセンター等との連携
  2.救護所の設置、相談窓口の開設等
  3.健康影響調査のための検討会等の設置
  4.心のケア対策チームの設置
  5.アウトリーチ活動の支援

《II.事故後3週間以降》
  スクリーニングのための問診票利用の場合(フロー図)
  問診票利用の際の注意点

〈参考〉付録 一次問診票

〈参考〉付録 二次問診票

〈参考〉付録 職員(援助者)にみられやすい症状

【参考・引用文献】
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大規模災害等発生後のPTSDの予防と対策

《大規模災害等発生後のPTSDの予防と対策》 
www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/002/003/010/005.htm

【目的】

社内での大規模な事故や地震等の災害あるいは自殺者(以下、大規模災害等とい
う)発生時には、
被災したものや自殺したもの(以下、被災者という)だけでなく、同僚や救出に
あたったもの及び関係
者へ精神的な影響を与えることが少なくない。本ガイドラインは、それらの者へ
の精神面への影響を
考慮した対応を行なうことを目的とする。

【適応範囲】

大規模災害等が発生し、被災者が重篤な身体症状または死亡に至った場合で、下
記対象者に精神
的な影響が認められるあるいは今後予想される場合とする。

・大規模災害等の被災者
・被災者の救出にあたったもの
・被災者の同僚・及び上司
・その他、被災者と関係のあったもの

【手順】

1.対応の時期

第一段階:大規模災害等が発生した場合、直後には、急性ストレス障害を起こす
ことがある為、
被災後5日以内に対応することが必要である。但し、被災後3日~7
日以内は高揚期
で心理的問題が見えにくいこともある為、7日~14日の間に再度
被災者の状態の確認を
行なう。

第二段階:被災後1~3ヶ月の亜急性期は、混乱が収束に向かう時期であるが、精
神保健上の問
題が顕著化してくる時期であり、対応が必要となる。

第三段階:被災後3ヶ月以降の慢性期は、被災者の身体的回復に伴う精神保健上の
問題点や
PTSD等精神面での回復のずれによる問題点が出現する時期であ
る。また、死亡事故
では、記念日反応を起こすことにも留意する。


IES-R(改訂 出来事インパクト尺度)
www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/002/003/010/005.htm
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ヨウ素予防内服に関する情報

福島原発の話題が出ていますがヨウ素予防内服に関する情報をお送りいたします。

自由に転送して結構です。

独立行政法人 放射線医学総合研究所の体内被曝時のヨウ素の摂取について発表。
一般向けに 「イソジン飲むな」、「昆布意味ない」を注意喚起しています
www.nirs.go.jp/data/youso-1.pdf
www.nirs.go.jp/index.shtml

安定ヨウ素剤の内服について参考になる情報です
Ⅰ. 「原子力災害時の放射線防護策としてのヨウ素剤予防服用の実際」
www.remnet.jp/kakudai/06/keylec.html)、
Ⅱ. 原子力災害時における安定ヨウ素剤予防服用の考え方について
(平成14年4月 原子力安全委員会 原子力施設等防災専門部会)
kokai-gen.org/information/6_027-1-3.html
第5-6の項に“ヨウ素含有食品の効果について”やや詳しく説明があります
「昆布意味ない」も少し詳しく説明
Ⅲ.安定ヨウ素剤 取扱いマニュアル
www.remnet.jp/lecture/b03_03/index.html
はヨウ素剤服用について詳細の記載があります

・ヨウ素剤の予防内服の効果はヨウ素131などの放射性ヨウ素の甲状腺集積による
内部被ばくの低減に有効である
・服薬の指示は「災害対策本部の指示」による(ヨウ素剤は防災資機材として扱われ、
必要時薬剤も提供される):防護対策の指標として小児甲状腺等価線量の予測線量「100mSV」が提案、ただし予測線量の値だけでなく現場の状況や、
他にとりうる防護策、
気象条件を考慮して安全サイドで判断される(上記Ⅱ、第5-2)
服薬対象は「40歳未満」(上記Ⅱ、第5-5)
・ヨウ素剤の服用回数については、原則1回で、2回め以降の服薬を考慮する場合には「避難を優先」して考える(連用する薬でないこと

ヨウ素含有食品等による効果について

原子力災害時における安定ヨウ素剤予防服用考え方について

平成14年4月

原子力安全委員会 

原子力施設等防災専門部会

 

 ヨウ素は種々の食品に微量ではあるが含まれており、特に海産物に多く含ま れている。この中でコンブは特異的に多く(43、44〕、コンブ乾燥重量100g当 たり、100~300mgのヨウ素を含んでいる。その他、ワカメ7~24mg /100g乾燥重量、ヒジキ20~60mg/100g乾燥重量、海産魚類0. 1~0.3mg/100g生重量である。

 日本人が通常の食生活で摂取するヨウ素量は、海産物の有無やその過少で大 きく変動するが(22)、海産物の摂取による日本人の1目ヨウ素摂取量の平均は、 1~2㎎とされている㈲。コンブはそのまま食する以外に、だしコンブとし て使われることが多く、15分間の煮沸により出汁中には、コンブに含有され るヨウ素の99%以上が溶出される。一杯の吸物に普通加えるだしコンブを2 gとしても、5mg程度のヨウ素摂取となる(45)。このようなヨウ素摂取量でも、 日本人の甲状腺のホルモン分泌機能は正常である(22)。また、コンブ等を摂取し ない場合、一日当たりヨウ素摂取量は、0.lmg程度となる(22)

 コンブにより10~30mgのヨウ素を一度に摂取することは可能ではある が、ヨウ素含有量が多いコンブ等の食品を摂取することにより、放射性ヨウ素 の甲状腺への集積を抑えることについては、

・コンブでは、大量に経口摂取した上で、咀噛・消化過程が必要でヨウ素の吸 収までに時間がかかり、かつ、その吸収も不均一である

・コンブの種類、産地など、それぞれのコンブに含まれるヨウ素量は一定では なく、その必要量を推測することは極めて困難である

・対象者が、集団的に、迅速にコンブからヨウ素を摂取することは現実的に困 難である

 等の理由により、原子力災害時における放射性ヨウ素の甲状腺への集積を抑制 する措置として講じることは適切ではないと考えられる。
 なお、各家庭にあるヨウ素を含むうがい薬や外用薬は、経口服用目的には安 全性が確認されておらず、また、ヨウ素含有量が少なく、原子力災害時におけ る放射性ヨウ素の甲状腺への集積を速やかに抑制する効果は乏しいため、これ らのうがい薬や外用薬を、安定ヨウ素剤として、使用してはならない。

サイエンス・メディア・センター・ジャパン(SMCJ)による原発に関するQ&Aまとめ


随時更新しています

English site is also available.
【CONTENTS】
1. Radiation Exposure
2. Cooling with Fresh water and Seawater
3. Why use Boric Acid?
4. Regarding the Explosion
5. The Operational Status of the Nuclear Power Stations

大震災のこころのケアを行うために必要な情報を集めたサイトの紹介です

心理的支援(こころのケア)を行うために必要な情報を集めたサイトです。こころのケア活動は、被災地域のニーズに応じた持続可能なものであることが重要で、十分なアセスメントと準備が必要になります。